サクラ大戦V妄想回顧録

夢か現か…思い入れ深く『サクラ大戦』をプレイした結果、そこでの体験がリアルなもう一つの人生経験のように感じている…そういう方々が、実はプレイヤーの中には多々いらっしゃるのではないかと思います。サクラとはそんなミラクルが生じた作品であり、わたくしもそのミラクルにあてられた一人。そんなわたくしが、かつて“太正”時代に“経験”した事を記憶が混濁したまま綴ります。今思い出しているのは1928年以降の紐育の記憶。これは新次郎であり、現代の他人であり…という、人格の混ざった記憶それ自身による、混乱した、妄想回顧録です

《「太正」 時代という “未来像” -サクラ大戦25周年に寄せて- 》

1996年9月27日。 それから25周年。 という事で、今回は特別に本ブログの通常の体裁を逸し、精神を太正から令和の側に置き、サクラ大戦という作品自体の25周年を、ささやかながら祝そうと思います。 ですが本作との出会いとその思い入れ等、個人的な事を語る…

ロマンスは想像力の始まり / イェソド(基礎)に想う / 九条昴問答⑦(最終回)

rbr.hatenablog.jp 前回からの続きです。 茹だる熱帯夜。上空300m。当時建築中であったエンパイアステートビルディングの頂上付近、大きく中空に張り出したその剥き出しの鉄骨の突端で、昴さんと僕との哲学的問答は続いている… はずでしたが… 不思議な甘い香…

リアリティのダンス / マルクトからイェソドへ / 32号線を往く/ 九条昴問答⑥

rbr.hatenablog.jp 前回からの続きです。 茹だる熱帯夜。上空300m。当時建築中であったエンパイアステートビルディングの頂上付近、大きく中空に張り出したその剥き出しの鉄骨の突端で、昴さんと僕との哲学的問答は続いている… はずでしたが… 不思議な甘い香…

セフィロトツリー:生命の樹を辿って / 想像力への想像力 / 九条昴問答⑤

rbr.hatenablog.jp 前回からの続きです。 茹だる熱帯夜。上空300m。当時建築中であったエンパイアステートビルディングの頂上付近、大きく中空に張り出したその剥き出しの鉄骨の突端で、昴さんと僕との哲学的問答は続いている… はずでしたが… 不思議な甘い香…

異界への旅路 / シン・スバルモンドウ:最終審判:シンの道は破壊の道 / 九条昴問答④

rbr.hatenablog.jp 前回からの続きです。 茹だる熱帯夜。上空300m。当時建築中であったエンパイアステートビルディングの頂上付近。 大きく中空に張り出したその剥き出しの鉄骨の突端で、昴さんと僕との哲学的問答は続いている… はずでした。 そのはずが… 不…

物質界と想像界 / “現実” という認識を巡って / 九条昴問答③

rbr.hatenablog.jp 前回からの続きです。 茹だる熱帯夜。上空300m。当時建築中であったエンパイアステートビルディングの頂上付近。 大きく中空に張り出したその剥き出しの鉄骨の突端で、昴さんと僕との哲学的問答は尚も続いていました。 ーー君は、人に恋焦…

隠れし王の顕現 / 彼の世と此の世の境目で / 九条昴問答②

rbr.hatenablog.jp 前回からの続きです。 茹だる熱帯夜。上空300m。当時建築中であったエンパイアステートビルディングの頂上付近。 大きく中空に張り出したその剥き出しの鉄骨の突端で、昴さんと僕との哲学的問答は続いていました。 ーー本当は、上も下も、…

九条昴氏による『黄泉比良坂』論 / 上空300米での対話 / 九条昴問答①

すみません、ここしばらく紐育生活でのコーヒーの思い出について徒然のお話をお届けしていたんですけれども、一旦それを中断して、少し、別のお話をしようかと思います。 あの、最近暑い日が続いていたので、ふと思い出した事がございまして。 昴さんとお話…

コーヒー訴訟 -BLACK SUITS- / 弁護士サジータ・ワインバーグの切り札としての法廷での一杯 / 珈琲追想録シリーズ③

法廷に立ったのは、あれが初めての経験でした。 いえ、あのもちろん、被告としてではないのですが…w ええ、もう、大変に緊張しました。 弁護士であるサジータさんの切り札かつ幕引き係として、最終弁論の真っ只中に放り込まれてしまいましたので。 もうあま…

サジータさんとモーニングコーヒーを/ ワインバーグ法律事務所の目覚めの一杯 / 珈琲追想録シリーズ②

紐育でのコーヒーの思い出、ということで言うと、実は自分で頂いた一杯ではなく、人にお淹れしたものが、強く印象に残っています。 サジータさんの弁護士事務所である「ワインバーグ法律事務所」…そこで淹れた一杯です。 比較的シアターが暇な時期は… …いや…

サクラとファンと、あの夏の日

“サクラ大戦が大好きすぎて色んなことする団体”こと、サクラ大戦ファンの皆様による団体「さくぷろ」さんが、現在ストリーミングにて、サクラ大戦ファンの為のまさしく通信局と言える:配信番組『さくぷろキネキャス通信局』を配信なさっていらっしゃいます…

叔父と銀座で珈琲を / 紐育生活への予感 / 珈琲追想録シリーズ①

いやぁ… 良い香りです。 近年はすっかりペーパードリップで珈琲を淹れるのが定番になっています。 じっくりとこう、香りを楽しみながらドリップをすると、珈琲を淹れる時間そのものが豊かになった感じがして、それもまた良いですね。 ええ、あの、珈琲には、…

アメリカン・コミックスと紐育星組 / ザ・ローニンとファビュラス・コミックスの時代 / アメコミ言語改革

最近ファビュラス・スタジオ製のアメリカン・コミックス原作もの映画が大人気ですね。 一般的に『FCU』の通称で知られる、このコミックス原作もの映画シリーズの特徴は、アメリカン・コミックスの世界で長年親しまれてきた、各タイトル間のクロスオーバーイ…

ダイアナさんの苺のスコーン / あるいはマッカーシースペシャル / 美味しいスコーンの焼き方・レシピ付き

rbr.hatenablog.jp 舞台『マダム・バタフライ』の初演が終了した後、ダイアナさんから、ちょっとしたお誘いを受けたことがあります。 曰く、例の役作りの一件でヒントを貰ったので、それに対してお礼がしたいとのことでした。 僕としては単に、やや差し出が…

回顧録回顧

誰に聞かれているのかは分からないけれども、おそらく誰かからのインタビューに応える形式でしたためてまいりました本ブログ。 ですが、サクラファンの方に発見されず寂しい思いをしていましたので、モチベーションが保てず、長らく放置しておりました。なの…

『愛の花 ~「マダム・バタフライ」より ~』の革新 / 歴史の転換点となったダイアナ・カプリスのピンカートン

紐育星組のメンバーの中でも、ダイアナさんはボストン出身で、英国調のアクセント、いわゆるキングスイングリッシュでお話しする方だというお話を以前したと思います。 前回、せっかくアクセントのお話になったので、続けて、言葉のアクセントが、舞台公演に…

12.紐育星組、五者五様の「What〜!?」の言い方

「え?」とか「ん?」とか「何それ?」とか、思わず軽く聞き返すことってありますよね。 日本語でもそうですけど、そういう、ちょっとしたやり取りにこそ、話す人によって個性が出ると思うんです。 たとえば帝都花組さんだと…さくらさんは「え?」という感じ…

11.ある少女にとってのヒーロー

ローラースケートを履いてウェイトレスをするプラムさんは、まさにシアターの名物でしたね。ショーを観ない日にも、プラムさん目当てでいらっしゃるお客様が、本当にたくさんいらっしゃいました。 …と言うと、シアターにお越しになったことのない方は、きっ…

10.シャネルNo.5 / 時代を啓くプラム・スパニエル

そういえば、プラムさんはドリンクバーでウェイトレスをしていたわけですけど…。こう…ローラースケート靴を履いて。カーっと客席の間を華麗に走り抜けながら、品物を運ぶわけです。 で、印象的だったのが、プラムさんが横を滑走していくと、その瞬間、フッと…

9.プラムさんと杏里くん / リトルリップ・シアター入り口の華やぎ

そう言えば杏里くんって呼び方ですけど…最初は、吉野くんって呼ぼうとしたんです。でもシアター内ではアンリで通ってるから、名前にしてくださいって言われて…杏里くんに。吉野くんでもいいと思いますけどね…。まあ…アンリ、だと西洋の名前みたいな響きもあ…

【記事用メモ】※このエントリ間違って公開しないこと 非公開状態でメモとして使用する

・最近『サクラ大戦V』の世界でホントに過ごした気になってしまって困ることがある ・別に主人公の大河新次郎になりきってる訳ではない そんな事は恐れ多い ・帝都・巴里花組さんも好きだし、大神さんも大好きだし ・ただ、大河新次郎の立場を借りてサクラ大…

8.紐育華撃団・星組運用霊子甲冑スター / マッシブなボディが標榜する米国のアイデンティティ / 断捨離という運動の本質

rbr.hatenablog.jp 前回、霊子甲冑のことについてお話しました。その続きとして、今回は我々が運用した霊子甲冑『スター』のことについてお話しようかと思います。 そうです、紐育華撃団の主戦力【霊子甲冑スター(starV)FENICS AT-05】です。 我々のスター…

7.ジュール・ヴェルヌと人型蒸気 / 霊子甲冑が着込むモノ

rbr.hatenablog.jp 前々回、人型蒸気の話題に軽く触れた折に、ジュール・ヴェルヌの名前を出しました。 けれども、ジュール・ヴェルヌのことを言うなら、彼はフランス人なんだから、アメリカのスタアよりもフランスのエトワールの方が関連は強いんじゃないの…

6.SF読み物と虹組のふたり

rbr.hatenablog.jp 前回からの続きです。 …星組のみんなの話からは、やや脱線してしまいましたね…w ひとまず話を戻すと… 『Amazing Stories』に関しては、星組のみんなは、別段、誰も興味がないみたいでした…w あんまり趣味じゃなかったのかな…。こう…楽屋と…

5.チョコレートバーとパルプ雑誌

ハーシーのチョコが好きで、今でもよく新宿のプラザとかで買ったりします。 …うん、あの…好みは分かれると思うんですけど…w あの妙に甘ったるい、軽い感じが、いかにもアメリカの大衆チョコって感じがして、僕はハーシーのチョコを食べると、フッと紐育生活…

4.同じ街中、別のストリート

シアターで働き始めた頃、ジェミニと僕は都会に出てきたばかりで、二人とも右往左往してて…という風に以前言ったと思うんですが…ジェミニの場合は比喩でなく、実際に右往左往してたんですよね…w 間借りしてたアパートの場所も、僕とジェミニは近かったんです…

3.親戚の叔父さんはこんな感じ / ジェミニのテキサス訛り

そういえば最初の頃、ジェミニのテキサス訛りがすごく可愛く感じて、それが強く印象に残ってます。…何と言うか…全体的にローリングな感じというか…”R”が目立つんですよね。 強いた言い方をすれば、全体的にちょっとレロレロした感じというか…まあなんか、舌…

2.僕がいるのは異国の地 / 九条昴氏との対面と紐育の洗礼

九条昴さんの姿を最初に見たのは…劇場の屋上の日本庭園でした。…変な庭園でしたね。仏像とかあって…。まさかあの妙なジャパニーズスタイルがその後全米で流行るとは思いもしませんでした…w ともかく、紐育に来た初日に、まさに紐育のど真ん中で日本語を聞け…

1.クセ毛の赤毛 / 新入り同士としてのジェミニ・サンライズ

ときどき新宿御苑をセントラルパークのように思うことがあって、そうすると、ジェミニとのことを思い出したりします。 昴さんはすぐそばのホテルに住んでたのに、あんまり公園では会わなかったな…とか、そんなこと…w 星組に配属されて一年目なんかは、ジェミ…

このブログについて / サクラ大戦V 感想・プレイ日記

夢か現か…思い入れを深め切った状態で『サクラ大戦』をプレイした結果、そこでの体験が、もう一つの本当の人生経験のように感じている…そういう方々が、実はサクラ大戦のプレイヤーの中には多々いらっしゃるのではないかと思います。 『サクラ大戦』とはそれ…